RSS | ATOM | SEARCH
『商業番外編同人誌一覧』
『商業番外編同人誌一覧』

★エルサン様とにゃんにゃん(残部少)
ハーレムナイト番外編
★MorningKiss EveningCall(完売)
いいなりラプンツェル&さらわれスノーホワイト番外編
★閉ざされた部屋で(完売)
シークレットウェディング番外編
★heavenly garden(完売)
いいなりラプンツェル&さらわれスノーホワイト番外編
★ウェディング・オークション−Happiness Shower−(完売)
ウェディングオークション&Wウェディングオークション番外編
★ハーレムナイト 甘いくちびるは、王子を籠絡する(完売)
ハーレムナイト番外編

再販&総集編の予定はありません。残部があるものはいつかイベント参加時に販売予定です??
今後は商業販売同人発行予定はありません〜!イベントにきてくださった皆様ありがとうございました!

author:仁賀奈, category:商業番外同人サンプル, 08:47
-, -
MorningKiss EveningCall
Morning


【MorningKiss−ジョシュア×アメリア−より抜粋】




「どうして、こんなことに……」
 アメリアは人生何度目かの苦境に立たされていた。
 その苦境のすべてに夫であるジョシュアが原因に
なっていることはさておき、たった今後に引けない
状況だ。
 ここはブランシェス王国の中枢、エーレンフェル
城にある王太子夫婦のための寝室である。
 金糸で刺繍された深緑の緞子製のカーテンを大き
く開いているため、朝陽が差し込んでいた。眩い光
は彼の瞼を撫でているのだから、いつ目覚めてもお
かしくないはずだ。
 しかしジョシュアは目覚めようとしない。彼は小
さな寝息を立てて、ぐっすりと眠り込んでいた。
 いつもは、誰の手も借りずにアメリアよりも早く
起きているのだから、眠りは深くないはずなのに、
いったいどうなっているのだろうか。
「ジョシュア。起きて……」
 緊張の面持ちで、ジョシュアのすべらかな頬に口
づける。それでも、目覚める気配はない。
「もうっ! ジョシュア。眠っているふりをしてい
るのでしょう?」
 泣きそうになりながら尋ねるが、返事はなかった。
 あまりの深い眠りに、このまま永遠に目覚めない
のではないかと不安になるぐらいだ。
 アメリアは泣きそうになりながら、昨日の朝のこ
とを思いだしていた――。
 
          * 
 
 上質なシーツの心地よい感触が肌をくすぐる。
「アメリア。もう、朝だよ。そろそろ起きないと」
 ジョシュアと結婚して三カ月が経とうとしていた。
 彼の熱愛は冷めるどころか、ますます威力を増し
ていて、毎日アメリアを翻弄するばかりだ。
 昨夜も意識を失ってしまうまで、身体を貪られて
しまった。おかげでぐっすり眠ったはずなのに、倦
怠感が抜けていない。
 もう少しだけ、あと五分だけでいいから眠らせて
欲しい。
「……まだ、……眠いの……」
 いやいやをするように首を横に振ると、チュッと
額に唇が押し当てられた。
「僕のかわいいおねぼうさん。せっかく君のために
淹れた紅茶が冷めてしまうよ」
 芳醇な香りが鼻孔を擽る。ジョシュアの淹れた紅
茶やお菓子はとてもおいしい。とても心惹かれる誘
いだったが、やはり眠気には勝てない。
「もう少しだけ……」
 ここまでアメリアが疲れているのは、ジョシュア
のせいだ。少しぐらいは気持ちを汲んで欲しい。
「……僕が君に逆らえないのを知っていて、そんな
風にかわいくお願いするなんて、ずるいな」
 ジョシュアは甘い声音で囁くと、アメリアの口い
るに口づけてくる。柔らかな感触が、唇を覆う。
 もちろんそれだけではすまない。熱く濡れた舌が
口腔のなかへと入り込んでくる。
「ふ、……ん、んぅ……」
 ヌルヌルと舌を擦りあわされ、呼吸が苦しくなっ
た。熱い吐息を漏らすアメリアの唇に、ジョシュア
はなんども角度を変えながら口づけてくる。
「……無理に起きなくていいよ。……僕が目を覚ま
させてあげるから」



        ......Coming Soon 【MorningKiss EveningCall】


author:仁賀奈, category:商業番外同人サンプル, 16:20
-, -
ウェディング・オークション−Happiness Shower−






【Wウェディング・オークション−Happiness Shower−−ネイヴィル×コルデリア×スウィン−より抜粋】


 目的の場所に辿り着いたコルデリアが、本を選ん
でいると、とつぜん書庫の扉が勢いよく開け放たれた。
「……?……」
 ビクリと身体を引き攣らせ、扉の方を振り返る。
 するとそこには、ローズウェルド王国のもうひと
りの王子ネイヴィルが、鬼気迫る様子で立っており、
じっとこちらを見上げていた。
 彼は漆黒の王子、またの名を冥府の王子と渾名さ
れている。色素の薄いスウィンとは対照的に、艶や
かな黒髪に黒曜石のような瞳を持っている。
 目つきが悪いうえ、荒々しい口調をしているため、
一見とても恐ろしい人物に思われがちだが、実はと
ても思い遣りがあって、優しい性格をしている。
「コルデリアッ」
 裾の長い黒衣の裾を翻してネイヴィルがこちらへ
と駆けてくる。なにか問題でも起きたのだろうか。
「どうかなさったのですか」
 足の長い彼は、階段を二段も三段も飛ばして駆け
上がり、あっという間にコルデリアのいる場所に辿
り着いた。
「俺を選んだのか」
 なにを尋ねられているのか、まったく見当もつか
なかった。
「なんのことでしょうか?」
 首を傾げて尋ねる。するとネイヴィルは困惑した
様子で眉根を寄せた。
「違うのか。なぜあんたはここにいる」
 コルデリアは戸惑う。ここにいてはいけなかった
のだろうか。
「王宮の探索に疲れてしまったので、部屋で本でも
読もうかと思ったのですが……」
 オロオロとしながら答えると、ネイヴィルが肩を
落として溜息を吐く。
「……それだけか」
「あの……」
 他に書庫にいる理由が必要だったのだろうか。
 ――もしかして、今までも勝手に出入りしてはい
けなかったのだろうか。
「申し訳ございません。……好きなときに入ってい
いとおしゃってくださったので、合鍵を使って今ま
でずっと勝手な真似をしていました」
 コルデリアが泣きそうになりながら謝罪する。す
るとネイヴィルは慌てて、訂正した。
「いや、この書庫は自由に使ってくれて構わない。
俺が言いたいのは……、今日あんたがここにいるこ
とに他意はないのかと聞いているんだ」
 本を借りる以外の理由で、書庫に訪れたつもりは
なかった。
「え、ええ……。本をお借りしようと思っただけで」
 躊躇いながら答える。ネイヴィルはいきなりコル
デリアの両肩を強く掴んでくる。
「俺に会いたいとは思わなかったのか」
 彼女はなにも考えてはいなかった。それどころか、
いきなり彼が書庫に現れたため、驚いたぐらいだ。
 だが、正直に話せる雰囲気ではない。
「そ、それは……あの……」
 狼狽するコルデリアに、ネイヴィルはいきなり口
づけてくる。
「んぅ……っ!」
 性急に舌が差し込められ、舌が絡められていく。
 熱く濡れた舌先に、敏感な舌の上を擦られただけ
で、コルデリアは咽頭を震わせてしまう。
「……ネイヴィ……さ……ま、んんぅ……っ」
 いったいどうしたのだと尋ねたかった。しかし、
言葉を紡ぐ隙すら与えられず、執拗に口腔を探られ
ていく。
「あ、……ふ……ぅ……ンンッ」
 コルデリアが官能の疼きに瞳を潤ませ、目尻に涙
を溜め始めたことに気づいたのか、ネイヴィルはハッ
とした様子で、唇を放した。
「悪い……。性急な真似をした」
「い、いえ……」
 恥じらいながら唇を押さえ、コルデリアは俯く。
「ネイヴィル様。いったい、どうなさったのですか」
 そういえば、先ほどのスウィンも意味深なことを
言っていた気がする。
「いいや。なんでもない。そんなことより、俺の部
屋に来ないか、あんたの好きそうな本を取り寄せて
おいた。今、手に持っている作者の新作もある」
 コルデリアは思わず頷きそうになる。しかし、ネ
イヴィルも政務に戻らなければならないはずだ。
「いえ……お誘いはとても嬉しいのですが、ネイヴィ
ル様は政務に戻られるべきだと思います」
 彼もそのことは気にかかっていたらしく、仕方な
さそうに溜息を吐いた。
「そうだな。……では、夜に部屋に行ってもいいか」
「はい……」
 政務が終わった後ならば、誰にも迷惑をかけない
はずだ。コルデリアが小さく頷くと、ネイヴィルは
嬉しそうな笑みを返し、その場を後にした。
 
          ◇◇◇
 
 夕食のテーブルで、ネイヴィルとスウィンは静か
に見つめ合ったまま、一言も話さない。
 傍目から見ていても、はらはらしてしまうほど緊
迫感が漂っている。
「今日は一日ありがとうございました」
 まだお礼を言っていないことを思い出して、コル
デリアがふたりに声をかける。しかし、ネイヴィル
とスウィンはどこか強張った笑みを向けてくる。
「まだ一日は終わっていない!」
 ネイヴィルが語尾を荒げ、吐き捨てるように言い
放つ。それに続いて、スウィンも穏やかな口調で行っ
た。
「決着がつくまでのほんの僅かばかりの間、お待ち
いただけますか。邪魔者は始末しておきますから」
 決着……とは、どういうことなのだろうか。
 静かに睨み合うふたりに、それ以上は口を挟めず、
コルデリアは黙り込んだまま食事を終わらせた。
 ずっと楽しみにしていた結婚記念日は、ひどく寂
しいものになってしまった。
 彼女は、ふたりのためにこっそりプレゼントも用
意しておいたのだが、渡せる雰囲気ではなかった。
 食事が終わり、自室に向かうため、席を立とうと
した。すると、スウィンがすかさず席を立って、椅
子を引いてくれる。
「ありがとうございます」
 お礼を言うと、スウィンは小声でコルデリアに耳
打ちする。
「渡したいものがあるので、あとで部屋に行かせて
戴きます」
 ネイヴィルも部屋にやってくると言っていた。約
束が被ってしまっていることを伝えようとする前に、
スウィンは意味深な笑顔を浮かべて距離を取ってし
まう。
「あ、あの……」
 そこに彼の側近がやって来て、なにか気難しげな
話を始めてしまった。結局、コルデリアはなにも言
えないまま、部屋に戻った。
 寝室のテーブルには、ふたりに渡すためのプレゼ
ントが置かれたままだ。
 ふたつともコルデリアがふたりのために作ったも
ので、高価なものでも煌びやかなものでもない。
 彼らに相応しいものかと聞かれれば、違うと言わ
ざるを得ない。
 機会を逃してしまったし、やはり渡すのはやめて
置こうと、クローゼットにしまったとき。
 隣に位置する主室の扉が、荒々しくノックされる
音が耳に届く。
「はい」
 コルデリアは慌ててそちらに向かう。
 返事をすれば、いつも相手は入室してくるのに、
今日はなぜか扉の向こうにいるはずの相手は、声す
らもかけてこなかった。
「……どなたですか?」
 首を傾げながら、扉の外を窺う。



        ......Coming Soon 【ウェディング・オークション−Happiness Shower−】



author:仁賀奈, category:商業番外同人サンプル, 11:32
-, -